一瞬、雲の影が林を覆い、遠近が明暗のコントラストで対照される。 

樹林帯の向こうで、甲斐駒山頂岩塊群が白き光を帯びて輝き、その澄明な姿は、限りなく尊きものへの道標のよう。 

控えめな舞台構成ながらこの風景は、積雪期の山岳という精髄の、典型的一表現となっているのかもしれない。